「ラオコーン (エル・グレコ)」の版間の差分

本作の主題である[[ラオコーン]]の物語は、[[ウェルギリウス]]の『[[アエネイス]]』を初めとしていくつかの古典文学に登場する<ref name="ReferenceB" /><ref name="ReferenceC" />。ラオコーンは[[ポセイドン]]の[[神官]]で、彼は仲間の[[トロイア人]]たちに、侵攻してきた[[ギリシア人]]が残していった[[トロイアの木馬|木馬]] (画面やや左寄り中央にあるビサグラの門に向かっている<ref name="ReferenceA" />) を自分たちの町<ref name="ReferenceB" />に運び込まによう警告した。しかし、彼の「愚か者どもよ、贈り物をもってきた時でさえギリシア人を信用するな」という言葉は無視される。ギリシアの戦の女神[[ミネルヴァ]]に捧げられたものであった木馬に、自棄になったラオコーンは自分の槍を放つ。神々(おそらく画面の右側) は、このことに対する復讐のために海蛇を使って、ラオコーンと2人の息子たちを殺害してしまう。彼らの死はトロイア人により「神の怒り」と解釈された。結局、木馬は町の中に引き入れられ、夜、木馬の腹部に隠れていたギリシアの兵士たちは木馬から出て、町の城門を開けてしまう。かくして、トロイアは陥落し、[[トロイア戦争]]は終結することになる<ref name="ReferenceC" />。